国連


日本は予算の20パーセント近い額を拠出しているのに、
日本人にとって今ひとつ馴染みが薄い国連。
経済活動が国境をいとも簡単に越えてしまう現在、
各国が共存していくことはとても重要で、
国連が出来ること、やることに
目を向けていく必要があるだろう。
国連には世界各国が集まる。
地域をまたぎ、これだけの国が集まるコミュニティは
国連以外あまりない。
また、世界平和を望む見識あるたくさんの人材が
国連には集まっていて、
世界平和につながるたくさんの考えが
国連から発信されていて、
そういった意味でも、国連の存在意義は大きい。

入り口近くのロビーに、
国連の歴史、アナン事務総長の略歴、
歴代のノーベル平和賞受賞者のメッセージが展示していて、
これらを見ているのもとても楽しかった。
ワレサが83年にノーベル平和賞を 受賞しているの知らなかったし。
印象に残ったのはアナン事務総長の ノーベル平和賞受賞時の言葉。
"Peace is not the sole responsibility of any individual,
institution or nation but the responsibility of each and everyone."
世界には、紛争もあるし、貧富の差も存在している。
こういう社会の中に生まれてしまったのは運命である。
しかし、そういった社会をよくしていくことはできるはずなのだ。
変えることができるのは、当事者はもちろん、
国際社会の一員としてその他の国に住んでいる者もだ。
国連を見学すると、国連の予算の少なさがわかる。
ニューヨーク市の予算の4パーセントだそうだ。
そして、その予算の8割が経済社会理事会で使われている。
経済問題、人権問題、保健問題など、
世界はたくさんの問題を抱えているのだ。
そしてこれらの問題の改善によって
間接的に紛争が防止される。この抑止力は大きい。

国際問題に関心を持つ時間が、
1年のうちに数日あってもいいと思う。
国連を見学して、改めて平和について考えさせられた。
(国連に行くのはなかなか出来ないけど、
国連広報センターのサイトにアクセスして
国際社会で起きていることを感じ取ることなら家でもできるのだ。
国連を見学しても、そこで感じたことを
帰国して忘れてしまうのはもったいないし)

最後に一つだけ。
国連の日本語見学ツアーは、
事前に電話による申し込みが必要。
会話はもちろん全部英語。
電話だとジェスチャーが使えないし、
回線を通すから声が聞き取りづらいし、
美容室での会話よりも大変だった。



 
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