加藤千恵って知ってる?
☆早坂類さんのご好意により、このイベントの写真をアップしてあります☆
今日は歌人、加藤千恵さん(以下かとちー)の処女短歌集
「ハッピーアイスクリーム」の出版を記念したイベントに行ってきた。
まず、入場して驚いた。入り口にかとちーがいるんだもの。
自分の作品を前に浴衣着て座ってる姿が、ちょっとコミケっぽかったぞ(笑)
開演は19:30からだったのだが、その前から会場のロフトプラスワンにはたくさんの人が。
しばらくしてこの短歌集をプロデュースした枡野浩一さん登場。
かとちーと共に壇上に上がり、かとちーにいろいろインタビュー。
最初に枡野浩一と名乗りながら、
「枡野浩一に詳しいライター」がかとちーにインタビューするという形で進んでいく。
「加藤さんが言うこと聞かなくて、枡野さんは相当困ったみたいですよ」みたく
「私は枡野浩一じゃないよ」みたいな感じで、結構、突っ込んでいた。
かとちーがあまりに福山雅治について熱く語るので、
枡野さんはそれをからかい、それに熱く言い返すかとちーを
オトナな観客たちは爆笑。
その後、かとちーとその友人舞ちゃんによるコントのビデオが流されたが
新しい感覚の笑いに今一つ付いていけず、観客は静かだった。
こういう様子はまさに普通の女子高生。
好きな男の子の話題が振られると顔を赤くして黙ってしまったり
VTRの中で「LOVE&PEACE」とカメラの前で合図する姿とか、
そのVTRを見て、恥ずかしがりながら「頭悪そう」と自分で言ってるところとか、
そういう姿を見ると、かとちーをとても身近に感じる。
いろんな方々が来ていた。その中でも個人的に印象に残ったのは、2人の歌人。
向井ちはるさんと、正岡豊さん。
向井さんからは女性っぽさをすごく感じた。向井さんが美人ってこともあるけど。
こういうこと書くと、「かとちーは女性っぽくないのか」と突っ込まれそうだが、
かとちーのような女の子っぽさでなく、まさに女性らしさって感じ。
正岡豊さんは、加藤千恵評が面白かった。
かとちーや何処の歌人の集まりにも属さない枡野さんに対し、
従来の歌人の視点からいろいろ話してくださった。
といっても、正岡さんも歌壇の中心にいる方ではないが、
俳人や歌人の集まりに所属されていて、旧来のこう言う世界をよく知ってらっしゃる。
かとちーの短歌には季語を表す言葉が出てこないといったところから、
「無季の俳句は、その分、季節が入り込めないくらい何かで埋まっていればいい」
といった話になり、かとちーの短歌は何で埋まっているかという話になった。
それで、他人を気遣うとか、コミュニケーションで埋まっているといった話になり、
そういった話をとても興味深く聞いた。
枡野さんの指摘も面白かった。
高校生は逆に背伸びしたり文学的になったりして、
かとちーのような日常の短歌を書けないとか、
かとちーの短歌はテレビでも、紙媒体でも何にでもマッチするといったことを言っていた。
気取っていなくて、今までの短歌と違うから、
「歌人は評価しづらい短歌」と、枡野さんはかとちーの短歌を評するのだと思う。
すごくコンビニ的だと思う。今売れるものだけ詰め込んだ感じ。
売るためのマス広告とかも似合わない。
コンビニの商品のように安売りする必要がなく、POPを立てる必要もなく、
欲しい人に欲しい時に手に入ればと思う。
内容がすごくシンプルだから、その分、きちんと共感してくれる人はいると思うし。
「さ、短歌を鑑賞するぞ」と手を取るものでなく、
ふと、手に取るものだと思うから。
枡野さんも、かとちーが短歌を勉強して下手になる事を心配してた。
だから、この短歌集はふと手に取れる位置にあれば
それ以上の過剰なプロモーションは似合わない気がする。
かとちーの短歌を「そこにある短歌」と評したい。
枡野さんがその昔作ったプロモビデオをもらった。
現在スキンヘッドの枡野さんが、草野マサムネみたいだった頃のビデオ。
本人曰く、今でも髪を伸ばせば、草野マサムネ似であるとのこと。
3分の1の競争率のジャンケンに見事勝ち抜いた。
就活で運の必要性を痛感している今日この頃。
この好調をキープしたまま生活を送りたいなぁ。
会場に大人計画の松尾スズキさんが来ていた。
「握手してください」と握手してもらった。
(これ、私的には今回の中でかなり目玉になった)
お酒飲んでたこともあって、手がとても暖かかった。
松尾さんは枡野さんと親交があるらしい。
こういうイベントにきちんと参加する姿勢がサスガと思う。
面白そうなイベントには顔を出すという、
面白そうなものにアンテナを張っている姿勢って
やっぱり、クリエイターには大切なんだろうなぁ。
さっき、緊張しながら握手してもらいながら、
松尾さんが領収書を出口で貰っていて、出口を塞いでいたので、
「すみませ〜ん」と松尾さんをどかしてしまうこの私って、現代人って感じだよなぁ。
追伸。長瀬さん、楽しかったっす。